Sisyphus


砂の上を鉄球が転がり、

美しい模様を描き続け、時には消してゆく。

 

このシンプルな動きに、

ふと気づくと魅了されている。

 

誰も見たことがない魔法のテーブル

 

ずっと見ていられる不思議なテーブル

 

「Sisyphus(シシュフォス)」

Sisyphusは「水を表現する砂」と言われる、
日本の「枯山水」からヒントを得て、アメリカで生まれたキネティック・アート(動く芸術作品)

ガラステーブルの中に敷き詰めれた砂の上を鉄球が転がり、
神秘的な美しい模様を描き続けるという、とてもシンプルかつ不思議なテーブルです。

 

鉄球が描く神秘的な模様は30種類以上。

模様のデータはプレイリスト化されており、
一つの「トラック(道)」が完成すると、次の模様が始まり上書きされていきます。

 

違う模様が重なることで、予想外の美しい模様が現れることも。

上記は中央から丸をベースにした模様が描かれ、
その後外側からギザギザ模様が描かれているところです。

こちらはSisyphusが模様を描く様子のタイムラプス撮影です。
実際にはゆっくりと時間をかけて模様を描いていきます。

ご自身で好きな模様を作成していただくことも可能です。

Sisyphusの生みの親はアメリカの芸術家 Bruce Shapiro氏。

彼は元々医者だったのですが、約25年前に医者を辞め「コンピュータ制御の、動きのあるアートを創造する」ことに情熱を注ぎ始めました。

最初のSisyphusが完成したのは約20年前。


アート作品として直径3メートルの大型のSisyphusを作り、
スイス、ドイツ、米国、カナダ、ポーランド、オーストラリアなど
多くの美術館に作品を納め、多くの来場者から称賛されました。

そのSisyphusの美しさを一般家庭やオフィスで気軽に体験してもらえるようにと開発されたのが、今回ご紹介する、Sisyphusサイドテーブルとコーヒーテーブル、そしてハードウッドテーブルです。

一般用の開発・製造に向けて、2016年9月から実施された海外のクラウドファンディングでは、美術館で作品に魅了されたファンを中心に支援が集まり、
わずか30日でおよそ2億円の資金を調達し、1500人以上の支援者の元にSisyphusを届けることができました。

 

Sisyphusという名前の由来は、ギリシャ神話に登場する「シシュフォスの岩」で知られるコリントスの王の名前です。

「シシュフォスの岩」は、神々を欺いた罰として、コリントスの王であるSisyphusが巨大な岩を山頂まで上げるよう命じられます。


山頂に届くところまで岩を押し上げると、岩は重みでそこまで転がり落ちてしまい、この苦行が永遠に繰り返される。という神話です。

※Sisyphusの読み方は、シーシュポス、シシュポス、シジフォスなど様々ですが、今回はシシュフォスで統一させていただいております。

一見すると、Sisyphusはガラストップの中に砂が敷き詰められて、ライトアップされただけのテーブルです。

ですが、よく見るとなにやら小さな球が動いていて、さらにその球が砂に模様を描いている!?

ワンちゃんもびっくりしています・・・

誰もが2度見するこのテーブル。

その仕組みはテーブルの裏側に。

テーブルの裏側には、
鉄球を引っ張るための磁石を動かすモーターロボット、

Sisbot

があります。

 

Sisbotは超小型PCのRaspberry Piで制御され、
緻密に計算された極座標プログラムに従って動き、
磁石を引っ張り模様を描いていきます。

コーヒーテーブルのアーム部分

制御された球が砂の上に美しい模様を描き続けるのですが、
Sisyphusは、球の軌跡などをすべて独自のアルゴリズムで制御しています。